この切手は、「日本の歌シリーズ切手」第４集の切手として１９８０年３月２１日に発行された。少女とそのバックに満開の桜、そして下部に「さくらさくら 野山も里も」と昭和１６年に改められた「さくらさくらの歌」が楽譜込みでデザインされている。この歌詞は、私達が馴染んできた歌詞と違う。私にとって懐かしい歌詞は「さくらさくら やよいの空は 見わたす限り かすみか雲か 匂いぞ出ずる いざやいざやみにゆかん」であり、これは作者不詳の日本の古い歌で幕末の江戸で、子供のお琴の手ほどきのために作曲されたものだと言う。切手に載っている昭和１６年に改訂された歌の最後の歌詞は、「朝日に匂う さくらさくら花盛り」となっており、いまではこの歌詞が正規なものとされているそうだ。「いざやいざやみにゆかん」程迫力がない。「桜が咲いたぞ。さぁ見に行こう。」と、人々の喜び勇んでいる気持が唱われていないのが淋しい。
日本の歌シリーズは１９７９年に第１集・荒城の月と夕焼け子焼けから始まり１９８１年までに９集１８種類の切手が発行されている。
この切手の大きさは、横約３７ミリ、縦約２８ミリの５０円の切手である。