先週のチャーチルが鉄のカーテンに触れて演説をしたのが１９４６年、その頃ドイツのベルリンはアメリカ、イギリス、フランス及びソ連に分割統治されていた。西側３国は次第にまとまって行ったが、共産国ソ連とは様々な問題で徐々に対峙する姿勢を強めていく。１９４８年６月２１日西側３国は通貨改革を行い、ドイツマルクを導入した。この事に端を発して、２４日にはソ連側は西ベルリンへ至る鉄道及び道路を封鎖して物資の輸送を事実上遮断してしまう。世に言う「ベルリン封鎖」である。この封鎖は翌１９４９年５月１１日まで続く。この時、イギリス、アメリカは、即空輸で物資を輸送することを決め、封鎖の翌日には一番機がベルリンに到着する。そして封鎖が解除されるまでこの作戦は続いた。
エルンスト・ロイターは、この１９４８年から５３年まで西ベルリン市長だった。１９４８年９月９日、破壊され廃墟だった帝国議会の前で３０万人の市民に演説し、この大危機に敢然と立ち向かおうと呼びかけ、世界の人々に対してベルリンを見捨てないで欲しいとアピールした。１９５９年、アメリカで「自由を守った英雄シリーズ切手」の５番目にロイターを記念したこの切手が発行された。
切手の大きさ横、約２５ミリ、縦、約２７ミリ程。８セント切手。４セント切手も同デザインで同時に発行された。