日本が第二次世界大戦に突入した時のアメリカ大統領は、このフランクリン・ルーズベルトであった。アメリカで最も優れた三人の大統領の一人としてワシントン、リンカーンと共にに挙げられている。彼は、フーバーの後を継いで１９３３年から１９４５年４月脳溢血で急逝するまで４回、大統領に選ばれ世界大恐慌の後から第二次世界大戦の間アメリカをリードして来た。アメリカで２期以上大統領職にあった唯一の人である。彼の行ったューディール政策はアメリカ及び世界を経済的破滅から救ったと言われている。また、現在でもアメリカが自負する「民主主義の兵器廠」と言う概念を確立したのもフランクリン・ルーズベルトである。また時のチャーチル英国首相との間で戦後処理の基本概念を定めた大西洋憲章を結んだのも彼だった。一方、日本人に対する偏見、差別の持ち主でもあり、戦時中にアメリカ在留の日本人や日系人を移動隔離すると言う失政もあった。とは言え偉大な大統領であり、彼の急逝に際し日本政府は敵国の指導者であったにも拘わらず弔意を表したと言う。
個人的には１９２１年ポリオにかかり、下半身麻痺と言う不幸に遭遇している。また、切手の収集家としても有名で、今まで紹介してきたアメリカ歴代大統領の肖像通常切手も彼の発案で発行されたものだそうだ。
この切手の肖像は彼が英国戦艦プリンス。オブ・ウエルズ上で１９４１年８月１５日に大西洋憲章の調印を行った時に撮られた写真からRichard Clarkによってデザインされたものである。１９６６年１月、彼の誕生の地ニューヨークで初めて発行された。
切手の大きさ横２３．５ミリ、縦２１ミリ程。６セントの普通切手である。