前回に続いて、平成２３年９月１日に発行された「季節の花シリーズ」の第１集の１枚、キンモクセイをデザインした切手です。５０円切手と８０円切手があり、デザインは，いずれも中丸ひとみさんです。
暑さも去り、そろそろどこからとなくキンモクセイの香りが漂ってくる季節になりました。誰でもが秋を実感する香りですが、この香り成分は、リナロール、ガンマーデカラクトン、リナロールオキシド、イオノン等で、ある特定の花アブにのみ誘因効果があるそうです。そしてモンシロチョウなどには忌避物質を含んでいて、ガンマーデカラクトンがその忌避物質だと言う報告があります。しかし、日本のキンモクセイは、いくら花アブが来ても種実を結びません。雄株だからです。原産地中国南東部から、日本にこの雄株のみが何らかの理由で渡来したのではないかと考えられています。本来は雄株と雌株があります。また渡来時期についても諸説があり、明治になってからと言う人もいますが、渡来年表によると享保４年（１７１９年）となっています。
キンモクセイがデザインされた日本の切手は、少ない様で私は初めて見ましたが、平成１９年７月２日に発行された東京都の名所と花の切手に「神宮外苑とキンモクセイ」の切手があります。