手元に珍しいバイエルン王国の切手を貼った絵はがきがある。祖父宛に、ドイツの美しい町ローテンブルクから送られたものだった。現地の消印は、はっきりしないが、受け取り側の消印は明治３６年１０月１８日だった。西暦１９０３年に当たる。
バイエル地方では１６００年代から郵便制度が発達していたらしい。当時は、郵便は、馬を使った飛脚で行われていたそうだ。この王国が初めて切手を発行したのは１８４９年１１月１日だった。その後ドイツ帝国が建国され、Reichspostが創設されて切手発行を始め郵便業務を行う様になったが、バイエルン切手は流通していた。そして第一次大戦でドイツ帝国が崩壊した後、１９２０年４月１日よりバイエルンの郵便制度はReichspostに移譲され統合された。
ここに載せた切手は、Brief Bayern 10pennig Rotと呼ばれているもので、恐らく１９０１-１９０２年頃に発行されたものだと思う。デザインは、中央にバイエルン王朝の紋章の主体部分が描かれている。大きさ横約２１ミリ縦約２４ミリほどのやや小型の切手である。
バイエルン切手は発行当初は１、３，６クロイツアーマルケ切手であったが、ペニッヒ切手ははっきりしないが１８８０年代になって発行され始めたと思われる。