田沢切手の旧大正タイプも大正タイプも、デザイン的には、５厘から３銭までの５種、４銭から２５銭までの８種、３０銭から１円まで３種にグループ分類できる。即ち、グループごと違うデザインになっている。また、それぞれは、金額ごとに色で識別されている。
第二のグループに入るこの１０銭切手では、金額が縦書きから横書きになった。第三のグループでは再び縦書きへと変わっている。デザインもグループが上がるごとに精緻になっている様に思える。このデザインをウイキペディアでは世紀末を彩ったアールぬヴォヌーヴォー調と表現していた。
旧大正型と大正型のデザイン上の違いは、前回記した様に背景の横線模様の有無だと思う。なお、大正切手の５円、１０円切手は、神功皇后をデザインした図案なっている。
切手の大きさは、いずれも同じで横約２２ミリ、縦約２６ミリ。この切手の発行日は１９１３年８月１日。