散歩道の花

前回の旬のページで「発見の歴史は、James Cookが初めて太平洋横断航海をした１７６８年から７１年頃で、同行したSydney Parkinsonがスケッチし、後にFred Polydore Nodderが色づけしたスケッチ画が残っています。]と書いています。Cook達が１７６８年８月英国を出港してからリオデジャネイロ、タヒチ、ニュージランドを経由してオーストラリアに到着したのは１７７０年の４月頃で後にBotany Bayと命名された植物資源も豊富な南東部の入り江に上陸したのは４月２９日でした。この地区はハーデンベルギアの自生地の一つでありハーデンベルギアはここで発見されたかも知れません。 CookのEndeavour 号には英国のJoseph Banks'1743-1820)、スエーデン出身のDaniel Solander(1733-1782)、フィンランド出身のHerman Sporing(1733-1771)の３人の主立った植物学者が乗船しており、この航海で採収した植物は１００科、１０００種に及ぶと言います。Sporingはこの航海中ジャバで死亡しました。
この植物を最初に分類したのはオランダの植物学者George Voorhelm Schneevoogt1775-1850)でGlycine violaceaとして報告しています。（報告文献の指定の箇所には何故か載っていない）Glycine属は、大豆などマメ科の植物ですが１９４０年になってイギリスの植物学者、Stearn, William Thomas（スターン）によって見直され、ハーデンベルギア属になりました。

マメ科(2019.04.16)
1)Stearn, William Thomas:Journal of Botany, British and Foreign 78: 70. 1940.（Hardenbergia violacea (Schneev.) Stearn）　　　　
　　　　2)Schneevoogt, George Voorhelm Icones Plantarum Rariorum pl. 29 （1793Glycine violacea Schneev.)
3)Linnaeus, Carl von Species Plantarum 2: 753. 1753. (Glycine L.)