散歩道の花 １月の花 その３
ラッパ水仙
ラッパ水仙も何回も載せてきた花です。最近では２０１６年の１月の散歩道の花に載せていました。そしてこんなことを書いていました。「この水仙は毎年年明けには咲きます。分類上はY-Yの最も早く咲くラッパ水仙です。文献によれば早ければクリスマス頃に咲く事もあるそうです。
実はこの花（Early Sensation）はオランダで育種されたものだと言われていたことがありましたが、英国の園芸者Herbert Chapman と言う人が１９４３年頃に作りだしたものだそうです。その親になる種は不明です。それをオランダの会社 F. Rijnveld & Sonsが「ラインベルトアーリーセンセーション（Rijnveld's Early Sensation）」と言う名で１９５６年に登録しました。そして非常に評判になり、女性が ロンドンでこの
花の飾ってある部屋に入って失神したと言うほど新聞でセンセーショナルに採り上げられた事もあったと言います。一方、原種の学名は、Narcissus pseudonarcissus L.で古い歴史のある花、リンネがイタリアの水仙で同定、１７５３年に発表しています。」と。
しかし、この記載は、この散歩道のラッパ水仙を、当時頭からＥarly Sensationと決めていたので正しくありません。今では、あの有名なEarly Sensationに似ていますが、無数にある園芸種の中の一つと言うべきでした。
ここに出てきた. F. Herbert Chapman(1878-1945)は, 英国 Rye,Sussexの優れた栽培家であり、且つ球根植物の育種家でした。また自らが育種した植物の販売もやっていました。育種は、ハイブリゼーションの技術を使い,水仙、フリージア、ネリネ、スノードロップ、シクラメン等など幅広く,、１９００年の初め頃にはやっていたようで、水仙の育種は１９０４年から着手しています。しかし、彼のEarly Sensationが英国で登録された１９５６年は彼の死後１１年も経った後でした。
ヒガンバナ科(2019.02.13)
1)Linnaeus, Carl von :Species Plantarum 1: 289. 1753.(Narcissus pseudonarcissus L.)
