散歩道の花 １２月の花 その３
ネメシア・チョコバナナ
タキイが２０１８年発売した新園芸種、チョコバナナの他に同時発売のレモンスカッシュと言う名の種類もあります。ネメシアの多分種間ハイブリッドですが、現在特許出願中と記されており,どのようにして
造られたかは分かりません。
一般的に園芸種は親株に例えば夏場に花期がある１年草扱いのネメシア・ストルモサ（
N．strumosa）が使われる園芸種が主力でしたが近年は宿根ネメシア、例えばネメシア・カエルレア（N.caerulea）やネメシア・デンティキュラータ
（N.denticulata）という耐寒性のある多年草ネメシアが使われるようになってきています。このチョコバナナも宿根ネメシアから作成された園芸種に思えます。
タキイのネット通販ホームページには「花つきがよい。秋〜冬〜春と長期間かわいらしい花が楽しめる。甘い芳香も魅力。」と特徴を記してありました。
ネメシアは南アフリカケープ地方が原産地で、ヨーロッパで栽培されるようになったのは南アフリカの作家Hildagonda
Joananna Duckitt(1839-1905)が、１８９０年にイギリスのSuttons Seed
会社に種を送り、同社が販売を開始したのが始まりだそうです。
またネメシア属を設定したのはフランスの植物学者Ventenat, Etienne Pierre （ヴェンテナ1757-1808)で１８０３年にNemesia foetens Vent（Nemesia fruticans Benth.
）を材料にネメシア属を設定し,報告しています.Nemesia fruticans Benth.はネメシア・カエルレアに近い宿根ネメシアですが１年草扱
いのネメシアと説明している文献もあります。
ゴマノハグサ科(2019.01.20)
1)Ventenat, Etienne Pierre ：Jardin de la Malmaison sub t. 41. 1803[1804]. (Apr 1804) （Nemesia Vent. ）(Nemesia foetens Vent.) 註 Nemesia foetens Vent. は Nemesia fruticans Benthのsynonym
2)Bentham, George:Companion to the Botanical Magazine 2: 22. 1836. (Nemesia fruticans Benth.)
