散歩道の花 ７月の花 その１５
サルスベリ・ペパーミントレース・夏祭り
今年も、このサルスベリが美しく咲きました。
このアメリカ生まれの園芸種については、去年の８月の散歩道の花に詳しく記述しましたのであまり付け加えることはありません。この花の親は中国や韓国などに自生するサルスベリS.indicaです。このindica種は、英国のKew
gardeへ１７５９年に初めて持ち込まれました。しかし、あまり普及することありませんでした。不思議なことにそれから約３０年後の１７８６年になってフランスの植物学者André Michaux（1770-1855)によってアメリカサウスカロリナ州のチャールストンにあった彼らの農場に持ち込まれ
ヴァーモント山（エレーン山)にも植林され､そこからアメリカ全土に広がっていったと言う記録があります。ミショウーは、父親も植物学者で二人で１７８５年以来アメリカの植物調査などを行ったり、農園を経営したりして何度もアメリカを訪れています。日本にはこれと違ったサルスベリがあります。それがS.faurieです。
indica種は、花の色が朱赤であるのに対し、S.faurierは白バナです。そしてこの両者の間のハイブリッドも色々作られています。紅白が入り交じったペパーミントレースは、もしかしたらこの両者のハイブリッドかも知れません。
ミソハギ科(2017.07.26)
1)Linnaeus, Carl von ：Systema Naturae, Editio Decima 2: 1076. 1759.(
Lagerstroemia indica L.)
2)Koehne, Bernhard Adalbert Emil :Botanische Jahrbücher für Systematik, Pflanzengeschichte und Pflanzengeographie
41(2): 102–103. 1908.(Lagerstroemia fauriei Koehne)
