散歩道の花

このオキザリスについては今まで何回も書いて来ました。最近では２０１５年の１２月の散歩道の花に学名について「１７８１年になってスエーデンの植物学者Thunberg(カール・ツンベルク1743-1828)が、Oxalis cernua Thunbを発表しています。しかし、現在では、リンネが１７５３年に報告したOxalis pes-caprae L.の分類名が正式にacceptされ、セルヌアはそのsynonymだと言う事になっています。と書いていました。また別の２月のページには、ペスは足、カプラエは山羊を意味していて葉の形が山羊の足を想起させたことから命名されたと書きました。
私は、オキザリスは寝坊だと毎回書いています。私が散歩する時間にはいつも花が閉じています。日が高くならねば咲かない花です。この開花には、しかし、光だけでなく温度も関係しているのだそうです。ある文献に様々な花の開花や閉花のことを調べているReviewが載っていました。それを読むと、あるオキザリスでは, 温度がある温度以上になると光で開花するそうで、例えば暗室で２０度とか２５度とかに保つっておくと光が当たるとすぐに開花するが、１５度ほどに保っておくと光があっても開花しないと言うような研究結果が載っていました。また、開花は、花弁の外側と内側の成長の差によるのだそうで、それには温度が重要な役割を果たしている。外側は外気で冷やされていて通常内側より低温だと考えられ、内側の成長速度の方が早いので開花するらしいのです。オキザリスの寝坊は本格的なようですが、自然の中に働いている不思議なメカニズムに脱帽です。カタバミ科(2017.03.01)
1)Thunberg, Carrl Pete ：Oxalis, quam dissertatione botanica 14-16, pl. 2. 1781.
2)Linnaeus, Carl von :Species Plantarum 1: 434. 1753.、または、
3)Species Plantarum 1: 434. 1753.(Oxalis pes-caprae L.) 項目7を見て下さい。