散歩道の花

このサボテンをこの前載せたのは4年前になっていたのを知って改めて時の流れの速さを実感しました。当時はカニシャボテンとして書いていましたが、今回もう一度調べるとこの仲間は大きく分けて四種類に分けられることを知りました。すなわち11月ごろから12月ごろに咲くシャコバサボテン、開花期：9月～12月のオシチアナ種、 2月から3月ごろが花期のカニシャボテン、12月から2月ごろまで咲くスプリングサボテンです。この写真のサボテンは、花期から考えるとシャコバサボテンだという事になります。これはトランカータ種　と言われ、別名クリスマスカクタス、感謝祭カクタス（Thanksgiving cactus）、またデンマークで改良されたのでデンマークカクタスとも言うと書かれています。Schlumbergera　truncata（シュルンベルゲラ・トルンカータ）と他の種を掛け合わせてできた園芸品種だそうです。葉のふちがギザギザになっているのが特徴です。属名のシュルンベルゲラ属は、フランスのサボテン収集家、多肉植物の研究者でもあるFrédéric Schlumberger(1823-1893)に同じくフランスの植物学者Charles Lemaireル（メール1801-1871）が1858年に献名したものです。
シャコバサボテンの片親Schlumbergera truncata (Haw.) Moranは, ア+メリカの植物学者Moran, Reid Venable（モラン1916-2010)が1953年に報告しています。ブラジル東南部に自生している子供に当たるこのシャコバサボテンによく似たサボテンです。このサボテンは、1819年にイギリスの Haworth はKew Gardenで栽培されていたサボテンを検討しEpiphyllum truncatum.と名付けられました。その後1890年になってドイツのサボテン研究者SchumannがZygocactus 属に変更し、1953年になって現在の Schlumbergera になったと言う経緯があります。サボテン科(2016.12.27)
1)Moran, Reid Venable : Gentes Herbarum; Occasional Papers on the Kinds of Plants 8(4): 329. 1953.(Schlumbergera truncata (Haw.) Moran)
2)Haworth, Adrian Hardy : Supplementum Plantarum Succulentarum ... 85. 1819. (Epiphyllum truncatum Haw.)
3)Schumann, Karl Moritz: Flora Brasiliensis 4(2): 224–225, t. 46. 1890. (Zygocactus truncatus (Haw.) K. Schum.)illustration46ではスケッチが見られます