１９１８年の第一次大戦敗北によりドイツ帝国は崩壊し、国民はインフレに苦しむ事になる。１９１４年対ドルの為替レートは１ドルが４．２マルクだったのが１９２１年７月には７６．７，２２年７月には４９３．２マルクと貨幣価値は下落を続けた。それは益々加速され、遂に１９２３年１１月に所謂レンテンマルクが発行され大幅な切り下げが行われた。この時、ライヒマルク１兆マルクが新
１レンテンマルクとなった。切手の価格も急騰し、見た感じでは数字切手を金額を書き換え使用していた事もあった様で、５億マルク切手もあったそうだ。
１９２１年から２３年までの間３種類の切手が発行されている。一つがこ郵便馬車のホーンを中央にデザインしたホルン切手、労働者をデザインしたアルバイター切手、それに単に数字だけを書き込んだ数字切手の３種類である。ここに載せたのはホルン切手で価格は、３０マルクと５０マルクとなっていてインフレの進行がうかがい知れる。
切手の大きさは。横約２１ミリ、縦約２５ミリ。投函日は１９２３年６月と読み取れ、日本宛の葉書で１８０マルクの切手が貼ってあった。従来は、１０ペニッヒだったので名目的には１８００倍の価格上昇である。